地球環境アートシリーズNO-1-日本のアート文化の<今>を撃つ! 池田一 小森俊明 共著 |
日々逼迫する地球環境の危機に真っ向から向き合うEARTH ART が未来の人間社会を活性化するアート文化をリードする!日英ハイブリット版。
Ichi Ikeda uses water as his main medium. Water is a choice that strongly connects Ikeda to a global movement involved with water rights, and broader environmental issues. Ichi Ikeda expresses these concerns with a true spirit of innovation and exploration, and he does not abandon the public in so doing. His projects involve communities of volunteers, and build forums for discussing social and environmental issues and concerns. His community activism, public performances, and interactive installations are all part of “Ikeda Water”. Ikeda Water includes projects like Water Piano, Water Mirror, Earth-Up-Mark, United Waters, the Big Hands Conference, the Manosegawa River Art Project, the Water Market Project, 80,000 Litre Water Box and Yakushima Island. Sustainability can guide us to understanding the resilient and integrative capacities inherent to nature. Nature’s structures are procreative interactive living designs – a response to the many forces of variability and diversity that come togetherin nature. All these living elements, ourselves included, are mutually connected.
Kodama’s photographs are witness to the moment in the actions, interventions of Ikeda’s art. With a modest and sharp consciousness, Kodama captures with a sense of the moment, of the event of the art action. An example is Seven Gatepoles – the original conception and the re-creation of first growth forest stumps – these tree stumps are the guardians of water. The 5 Greenscapes extand more ambitious linkages to environment, give a hand to place, and our place in all this nature. (John K. Grande)
5 0 EARTH ARTS – 世界50箇所以上でアースアートという環境アートのプロジェクトを実現してきた池田一の、パフォーマンスや作品を記録したものである。また児玉龍郎の写真集でもある本書は、彼の常に存在する鋭い眼力なしには、この記録はより鮮明なものとならなかっただろう。ただの水ではなく、水が動き、その動きが生きた奇跡を現出している。池田は、一人ひとりを「水主」と考えている。人種や宗教、地政学的な状況に関係なく、先祖や世界中の人々のために水を未来に送り出す人である。環境的な水ネットワークや水市場も、すべてこのビジョンの一部である。天空の川から地上に循環し、変容し、還る。そして、水の流れは、私たち自身の中にもあり、私たちの心さえもパターン化し、形づくることが出来るのである。
池田一は、地球環境問題、特に水に関する問題と強く結びついたアートワークを展開してきた。水は地球の中のもっとも重要な資源であると確信する彼は「池田ウオーター」として知られる水のプロジェクトを、持続可能な未来の実現に向けて、世界各地で実現。環境ア−トやアースアートをリードする先駆的なアーティストのひとりとして、国内外で高い評価をもつ。
1991 年、21 回サンパウロ・ビエンナーレでは、特別招待アーティストとして、日本人で初めてメイン・ステージを担当。1995 年、国連50 周年記念アートカレンダ−の、「世界の12 人のアーティスト」に選抜された。1996 年に「アジア・エッジ1996/ 東京」を開催し、アジア太平洋アートネット構想という新しいネットワーク・イメージを普及。1997 年から、いかなる場所も地球上の次の世代に「未来のための水」を送る起点となるという着想によって、世界規模の「水駅伝」プロジェクトを手がける。2008 年には、ニューヨーク国連本部での環境セミナーに招待され、社会と自然のシステムにおける、新しいパースペクティブの必要性を、「Water’s-Eye 水瞰図法」として提案し, 各界から反響を呼んだ。
児玉龍郎は1980 年代からアマチュア写真家として活躍。1984 年日本カメラ年度賞全国1 位、1985 年フォトコンテスト誌年度賞全国3 位。その後、過疎や老齢化問題など社会的なテーマをモノクロによる映像表現で発表し、境地を開いていく。1990 年、地元での「ゴルフ場建設反対運動」を主宰。以来、川や水環境をテーマにしたエコロジカルな作品が多くなっていった。1997 年、Earth Art の巨匠、池田一と出会う。二年間のドキュメントフォトが評価され、1999 年「香港・マニラプロジェクト」に写真家として協働参加。以後26 年間、アジア諸国・インド・カナダ・イタリアほか国内外26 都市で28 のアートプロジェクトに参加。作家活動の傍ら、写真教室の講師、コンテストの審査員など多彩な活動で写真を続けている。
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